春、千葉工業大学 先進工学部未来ロボティスク学科に進学する ロボット大好き女子の中川彩香さん(クラーク記念国際高等学校3年)に 高校生活、大学受験での経験を中心にロボットづくりへの想いについて語ってもらった。
(インタビュー日:2017.2.7 公開日:2017.4.13)

山本

大学受験合格おめでとうございます!

中川

ありがとうございます!

山本

中川さんは工業大学に進学されるとのことですが、どんな理由で理系の大学を選びましたか?

中川

私は昔からずっとモノづくりに興味があったので、工業大学に進学したいと考えました。

山本

そうなんですね。専攻は先進工学部未来ロボティスク学科。カッコイイ学科名ですね。どうしてこの学部を選んだのですか?

中川

はじめは受験する学部を機械工学かロボット工学かで迷っていたのですが、機械工学は自動車や飛行機などモノをつくる用途や分野がある程度絞られているのに対して、外観から機能までトータルでデザイン出来るロボット工学に魅力を感じて専攻を決めました。ロボット工学の面白さについて知るうえで、高校2年生のときに受講したレベルエンターの授業がとても参考になりました
  

山本

レベルエンターの授業がきっかけの1つになれたとのこと、とても嬉しいです。中川さんはいくつかの授業を受講されたと思いますが、特に印象的だった授業は何ですか?

中川

1番興味深かったのは、自分たちでロボットを動かす授業です。ブロックで出来たロボットにプログラミングの技術を使って動作をつけるという内容でしたが、自分でセンサーを付ける場所を決めたりロボットの動作を決めたりと自由にデザインすることが出来て、ロボットをつくる面白さを体感することが出来ました。受講する前はプログラムを書くことに対して専門的な知識が必要でとにかく文字を打つというイメージだったのですが実際はパネルなどを使って知識が無い人でもロボットづくりに取り組むことが出来るのだと知ることが出来て、とても楽しかったです
  

山本

中川さんたちのグループはとてもユニークなロボットをつくっていましたよね(笑)。

中川

床に書いてある白や黒の色を認識して動くプログラムがベースだったのですが、私たちのグループはとにかくロボットに「かっこよく謝らせたい」と思って(笑)。黒色を認識すると「I’m sorry.」と音声を出しながら進むロボットをつくりました(笑)。

山本

なかなか独創的で面白いロボットでしたね。ロボットづくり以外にはJavaScriptというプログラム言語を使ってスマートフォンの壁紙をつくるコンピュータを利用した授業などもありましたが、中川さんはもともとコンピュータに興味はありましたか?

中川

そうですね、コンピュータは親の影響で以前から慣れ親しんでいました。WordやExcel、PowerPointなどのソフトは高校の授業でもレポート作成や発表でよく使っていましたが、コンピュータ自体の専門的な勉強をしようと考えたことはありませんでした。JavaScriptも授業で初めて知ったのですが、未経験の私でもプログラミング言語でスクリプトを書いて画面をつくることが出来ることに驚き、とても楽しかったです。進学が決まってからはコンピュータ自体にも興味が出てきて、入学に向けていろいろ勉強しようと思っています

山本

中川さんが通っているクラーク記念国際高等学校では、レベルエンターの授業以外にもサイエンスに特化した授業が様々ありますよね。

中川

そうなんです。私は、1~2年生はグローバルサイエンス専攻に所属していたのですが、オーストラリア留学にも参加しました。

山本

留学も経験したんですね。なぜ留学しようと思ったのですか?

中川

普通の英語経験を積むだけの留学であれば他の学校でも経験できるけれど、私の高校ではサイエンスに特化した留学と銘打っていたのでとても興味があり、1年生と2年生の計2回参加しました。先生引率のもと15人程の生徒でバンガローに泊まって、3週間共同生活をしながら勉強をしたのはとても楽しかったです。

山本

海外で3週間の共同生活、とても貴重な経験ですね。

中川

はい。オーストラリア留学以外にも科学英語の勉強研究学会に連れていっていただくなど貴重な経験をたくさんさせていただきました。これらは入試でもアピールポイントになりました

山本

中川さんはAO入試を受験されたんですよね。AO入試は自分をアピールするスキルも重要かと思いますが、入試に向けてプレゼンテーションの練習などもしましたか?

中川

高校の授業で毎週科学実験をやっているのですが、その中から自分でテーマを1つ選んでみんなの前でプレゼンテーションする機会が年に1回ありました。発表後に教授から、発表の仕方やPowerPointで作ったスライドの内容など細かくフィードバックをいただいたことがとても参考になりました。AO入試は「何かもっている人が欲しい」という入試なので自分をアピールするうえでプレゼンテーションの経験はとても役に立ちました

山本

大学入試は具体的にどんな内容でしたか?

中川

千葉工業大学のAO入試は受験日程が2日間あり、1日目は筆記試験、2日目は面接試験という流れでした。1日目の筆記試験では試験会場に行くと粘土と輪ゴムとサインペンとおしぼりが置いてあってそれらを使ってトポロジー(位相幾何学)の問題を解くという内容でした。

山本

難しそうな内容ですね。

中川

そうなんです。全然予備知識も無く、トポロジー自体知らない状況だったので、とても難しかったです。

山本

予備知識が無い中、どうやって試験に取り組んだのですか?

中川

問題文をよく読んで推測しながら回答を考えましたが、試験中は全然解くことができませんでした。このままでは終われないと思い、筆記試験が終わったその日に理系の大学に通っている従兄にアドバイスをもらいながら試験問題を一通り説明できるようにしました。2日目の面接試験で面接官から「筆記試験の出来はどうでしたか?」と質問された際に、「難しくて全く出来なかったのですが、可能であればこの場で説明させてもらってもいいですか?」と筆記試験の問題について自分なりの回答を説明させてもらいました。

山本

筆記試験の手応えがダメでも、あきらめずにトライしたんですね。

中川

はい。ただ「出来ませんでした。」というよりはいいかなと思ったので。面接官の方はちょっと怪訝な顔をされていましたけど(笑)。

山本

凄い粘り強さですね。面接試験では他にどんなことを聞かれましたか?

中川

志望理由、大学入ってやりたいこと、将来やりたいこと、高校で何を頑張ったか、など基本的なことを質問されました。

山本

大学に入ったらどんなことがやりたいですか?

中川

ロボットをつくるためには、複合的に科学技術情報を学ぶ必要があると考えています。例えば、オーストラリアに生息しているカモノハシはクチバシに電解検出センサーがついていてそのセンサーが獲物の動きを検出してことが出来るのですが、これをセンサー技術に応用出来ないかなって考えています。他には、ゴキブリは3mm程の隙間にも入ることが出来るのですが、それはゴキブリの特殊な機構があって体を圧縮することが出来るからなんです。これを応用すれば、とても狭いところに入ることができるロボットをつくることができるんじゃないかなと考えています。このようにロボットの知識に限らず、生物など幅広い科学技術に触れたいです。そのためにも工業大学という環境を生かして、理系を学んでいる様々な分野の人と関わりを持っていきたいです

山本

その他にサークルなど諸活動でやりたいことはありますか?

中川

ロボットコンテストに興味があります。私が進学する千葉工業大学はロボットサッカーの世界大会(ロボカップ世界大会キッドサイズ部門テクニカルチャレンジ)で5連勝している強豪校でもあるそうなのでレベルが高い環境でロボットづくりが出来ることがとても楽しみです。

山本

世界トップレベルの環境で学べるのは、とても楽しみですね。最後に中川さんの将来の夢を教えてください。

中川

将来は介護用ロボットをつくりたいと考えています。今後日本はさらに高齢化が進んで労働力が減っていくことが予想されます。ロボットを活用することでランニングコストを抑えて解決できるのではないかと考えています。

山本

テクノロジーを使って社会問題を解決したいとの想い、とても素晴らしいですね。これからも夢に向かって一緒に頑張っていきましょう!今日はありがとうございました。